ミッシャ
渋谷のbunkamuraで開催中の「ミッシャ展」を観にいってきました。
ミッシャとの出会いは中高時代によく通った本屋さんからもらったしおりの絵でした。
その時はきれいな絵程度の認識だったのですが、20歳で初めての海外でルーブルへ行き、そこで本物のミッシャを観て、これがミッシャと再認識しました。
そして数年前に「スラブ叙事詩」を観に行き、「え?これがミッシャ?」と驚きとともに、これがほんとに描きたかったんだと知り、彼の後ろに流れる歴史と共に感動した記憶がよみがえりました。
撮影できるところで数枚撮ってきました。
でもほんとに撮りたかったのは習作。
完成品と並べて観たい、完成品と言ってもいいくらい完成度が高くデッサン力がすばらしい。
線の一本一本が生きている。
感動したのは8歳で描いたキリストの磔。
敬虔なクリスチャンで教会には通っていたそうですが、その絵は8歳とは思えないようなデッサン力がありました。
ここにある絵は本当に描きたい物を封印して描いた絵。
描いているとき、彼はどんな気持ちだったんだろう。
パステルに染まった色の中に、何を描こうと想い描いたんだろう。
明治に日本にもミッシャが紹介され、与謝野晶子の「みだれ髪」の表紙デザインも飾りました。
その絵を明治の人はどう見たんだろう。
髪型も服装も雰囲気も全て観たこともない世界観。
没後80年。
今もミッシャは新しい。
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